就職活動中の学生さん、また転職を考えている新人さんへ
自分にあう臨床はどこだろうとお悩みではないでしょうか?
始めはいろいろ見れる総合病院がいい?
いや専門性の高いクリニックがいい?
それとも、今から在宅系がくるって聞いたけど?など不安なことは多いはず。
実習で臨床をみれる数も限られていますし、コロナで実習ができなかった人も居るはずです。また働いていても、他の職場の実際はどうなんだろう?と気になる方もいらっしゃるはず!
そこで、今回は、臨床経験15年の私が、分野ごとに現場の現実や内容、将来性を解説していきます!
今回は急性期編です。
是非参考にしてみてください!
概要
急性期はリハビリで機能回復というよりも、生命を繋ぐ現場です。リスク管理をしながら早期離床しなければなりません。特にICU、CCU、NICU、SCUのような超急性期から携わる病院もあります。24時間、医師・看護師が対応しており、その中でリハビリも介入しなければなりません。一人でリハビリすることはなく、医師の監視下で看護師やリハビリスタッフ複数名で離床を試みることが当然のように行われます。また、患者さんにはルート(抹消点滴、ICVなど)やドレーン、カテーテル、Aライン、モニター、人工呼吸器などつながっている物が多く、それらを管理しながらリハビリしなくてはなりません。もちろん、複数名でしながらルート管理担当や、人工呼吸器担当などチーム全体で行っていきます。
病院によっては、脳血管チーム、呼吸器チーム、循環器チームなどチームが分けられているとこも多いです。疾患によっても異なりますが、一般的に急性期とは病態や状態が安定するまでの期間のため2~3週間程度でしょう。リスクと機能回復、合併症予防のバランスをみながら進めていかなくてはいけません。患者さんも動けないことが多く、こちらの介助量も多いため非常に体力も必要です。急変することも珍しくないため、冷静に対応できる判断力とメンタルの強さも必要となります。
必要なスキル
病態への知識
多職種とのコミュニケーション能力
臨機応変に対応できる柔軟さ
体力・メンタルの強さ
メリット
急性期のメリットは何といっても、医療全般の知識がつくことです。
様々な疾患の急性期をみるためには膨大な医療全般の知識をある程度把握しておかなくてはなりません。その知識はリハビリ以外でも役立つのは間違いありません!
知識だけでなく、多職種とのコミュニケーションもつくでしょう!医師、看護師、検査技師、ME、薬剤師など知識も広がれば、人脈も広がります!
また、患者さんの回復も早く前日まで寝たきりだったのに、翌日には歩けるようになったり、麻痺で動かなかった手足が動き始めたりと変化が目に見えて分かるので、楽しさ、充実感、やり甲斐を感じる人も多いでしょう。
デメリット
今からリハビリで伸びる!と言うときには回復期に移行してしまうという事です。特に脳卒中のリハビリは回復期が主役です。当然、急性期リハもエビデンスが高く必要なのですが、他の治療、処置の甲斐もあるため薄らいでしまいます。
疾患によっては、リハビリしなくても勝手にある程度のところまで回復するような事もありやり甲斐に疑問符を持つかもしれません。
そしてICUやSCUなどの超急性期では患者さんがコミュニケーションできないケースも多々あります。意識障害や言語障害、挿管中や鎮静中などで、後々聞いても、その時の記憶がないことがほとんどです。患者さんとのコミュニケーションが好きな方はさみしさを感じるかもしれません。
また、知識がつくと同時に膨大な勉強も必要となります。他職種との連携が濃く、対等に話し合う為には必須です。激務+勉強となると若いうちでないと体力、モチベーションは持たないかもしれませんね。
将来性
将来性という面では安定している分野です!絶対に朽ちることのない分野でしょう。
先端医療が次々と生み出され、患者さんの負担が減ったり、在院日数が短縮しても急性期リハが無くなることはありません。
また、最新機器や人工知能といった物を使って代用できる分野出なく、人の手と判断力、コミュニケーションが必須だからです。
既にICU やSCU専属のセラピストが居るくらい分野としては成り立っています。これから、更に加速して行くことは間違いありません。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
急性期は一度は経験したいと思う方も多いはずです。
しかし、現実は数年で辞める人や配置転換を望む人もいます。忙しさや体力、精神的な辛さ、患者と会話できない、リハビリとしてのやり甲斐を感じないなど不満を感じる人も多いのも現実です。
私個人としては若い体力のあるうちに経験しておくことは非常に勉強にもなり、多職種とのコミュニケーション能力も鍛えられてオススメします。
ただ、急性期病院は数が限られ、募集が少ないのも現状です。希望している病院の募集があればすぐに飛びつくくらいの気持ちでアンテナを張っておいた方がよいでしょう。
次は回復期。回復期はリハビリが医師を押し退けてメインになれる臨床です。なので、結果が出せないと病院共々傾いていくでしょう。慎重な病院選びが必要です。どんなコンセプトをもって経営しているかが大事です。
ご精読ありがとうございました。
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