理学療法士・作業療法士は昇給が低い!
これはリハビリとして働いているみんなの不満でしょう。
私も、1年目から2年目になったときの昇給は500円でした。
一般会社員の人にとっては信じられない金額かもしれませんが、リハビリ業界ではあるあるなんです。
そこから、500~3000円くらいを毎年繰り返します。
10年経って、役職についていなければ、基本給は2万程度しか上がっていない、、なんて先輩も。
人事考課で高い判定を受けても、3000円が最大なんて状態です。
そりゃ、やる気も失ってしまいますよね。
自分の職場だけかと思い、同門の同級生に聞いても、どんぐりの背比べ状態で、さほど変わらず、リハビリって昇給低いよね、で締めになります。
昇給が低い原因
なぜ低いのか、その原因を述べていきます。
1人当たりの収益は経験に関係がない
最大の要因は、1年目でも10年目でも、30年目でも、稼げる収益(単位)の上限は一緒です。週に108単位であり、概ね1人で稼ぐ金額は年700~1000万円となります。
そのため、昇給させるメリットがありません。むしろ、年間で稼げる金額は一緒なのに、昇給させていけば、年々、人件費としては割高になっていきます。
代わりは何人もいる
昇給が低いと分かれば、社員は辞職していきます。
しかし、病院としては辞職が好都合なのです。
なぜなら、若い安い人材が沢山いる状態だからです。リハビリ業界は買い手市場なのです!
リハビリ学校の乱立が背景にもあります。
少し高い初任給で、若い人材を雇う→辞職→若い人材という循環をしていけば、体力のある安い人件費で回していけます。一人当たりの収益は変わらないため、若手で十分なのです。
昇給を低くすることで、長期間の在籍してもらわないようにしているのです。
在籍期間が長いほど、人件コストパフォーマンスが下がる
在籍期間が長ければ、その人への人件費は向上します。昇給だけでなく、昇進もすれば役職手当もひつようとなってきます。役職につけば、管理業務や雑務が増えてきて、単位が減ってきます。
そうです!稼がなくなるのに、人件費がかかるという、人件コスパが下がってしまうんです!
なので、病院は在籍期間と役職は増やしてほしくないんです。
役職が少ない
役職は一般会社に比べると、はるかに少ないのです。
一般会社は、主任、係長、課長、次長、部長、本部長と多段階ピラミッドです。チーフや、地域マネージャー、部長補佐など細かい言い回しは変わりますが、5~8段くらいはあるでしょう。
では、リハビリの場合は・・・
主任、課長、部長(もしくは室長)・・・以上。
主任と室長だけで、室長1名、主任はPT・OT・ST各1名で役職4名!なんてこともあります。
あとは役職に値しないリーダーみたいな、お金にならない肩書がつくところもあります。
役職に就けなければ、昇給率も低く、手当もつかないため手取りは低いままです。
年功序列が当たり前の業界であり、ポストが少ない上に、空きにくく、ポストが空いても先輩から先に埋められていきます。
昇給を上げる方法
昇給を上げる方法は2つのみです。
昇給が良い病院への転職
昇給が良い病院なんてあるの?と思うかもしれませんが、、、あります。
それは、公的病院です。国立病院、市立病院、町立病院などがそれに該当します。また、国家公務員共済組合連合会(KKR)系列の病院や独立行政法人系統も、公務員に準じている場合があります。
公的病院や、公務員に準じている病院では給与体制が公務員と同等であることがほとんどです。
公務員の場合、昇給が等級・号俸で定めれれていており、普通の業績であれば3000~7000円は昇給していきます。そして、役職も準じているところもあり、経験年数によって等級(昇進)も上がっていくとこもあります。
給与面だけでなく、福利厚生も公務員に準じています。
将来の昇給がある程度わかり、年収が予測できて安心して仕事に打ち込めるでしょう。
また、労働組合がある病院もいいでしょう。労働組合をもっている病院はあまり多くありませんが、給与面、福利厚生面の見直しなど、労働者の立場を守る組織があるのも魅力的です。ただ、労働組合の力も組織力によってバラつきがあるため絶対的な保証とは言えません。
別の業界に転職
いっそのこと、別の業界に転職してみる!大きな決断です。
知っての通り、病院は一般企業とは働き方が違います。
そうなると給与体制が一般企業と異なってくることは当然です。
一般企業の昇給を望むなら、一般企業に勤める。それしかありません。
ただ、リハビリ知識しかないPT・OTがいきない企業に出て使い物にならない、雇ってもらえないのは目に見えています。
それならば、医療・介護関連の企業に転職するというのもいいでしょう。
私の知り合いで、介護用品の会社やリハビリ機器の会社に転職した人もいます。
また、まだメジャーではありませんが、産業理学療法士という道もあるようです。
昇給が低いからこそ、しっかり将来を見据えて今から準備しておきましょう!
GoodLuck!
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